雨の涸沢へ眠りに行ってきた

なかなか天気ばかりはうまくいかないものですね。予定通り25日の1時30分に出発。子供たちは車の中で寝てましたが、夜の高速道路をゆっくり速く走って6時には沢渡へ。7時に上高地を歩き出しました。が天気は曇り。


しかしここでトンでもないことが。なんと、僕の登山靴が壊れるというか、ビブラムのゴム底がはがれるという事態に。やれやれ。シリオのヌバック革のやつ。買ってから6年ほど。出かける時もちろん確認したんだけど、やはり重い荷物を背負って歩くと負荷がかかったのでしょう。しかし、こんなことになるなんて。手入れも悪かったのかもしれないけど、それはないよ、シリオ。という感じ。最初はテーピングのテープで補修しながら、なんとか横尾まで歩き。横尾の山小屋でガムテープを買って、涸沢まではガムテープでぐるぐる巻きにしながら、なんとか登る。やれやれ。


さて涸沢では着いた途端に雨が降り出して、雨の中テントを設営。子どもとテント設営の練習をしておいたので、ま、なんとか雨の中でも比較的早く設営完了。涸沢カールは意外に残雪が多くテントの設営場所も限られていましたね。テントを張っているのは高校の山岳部の合宿がほとんどでおおかたの方は涸沢小屋や涸沢ヒュッテにお泊まりの様子。


さて。さっそくビールを飲んだり、ラーメンで夕食を作ったりして、テントの中でまったり過ごすが雨は降り止まず。
寝袋をだしてゴロリと横になったらまだ18時前だというのに、ビールと担いできたニッカシングルモルトウィスキー「余市」の酔いもあって、あっという間に寝てしまう。


一晩中テントに当たる雨の音。時折強くなると何度も目が覚める。


朝方も強く雨が降る。4時に起床して5時に涸沢から奥穂高へ登る予定だったが、5時になっても6時になっても、雨の音。結局、子供たちは8時前まで寝袋の中で寝ていた。ま、昨日は涸沢までの登りで疲れたのだろうけど、うーむ、14時間ぐらい寝ているじゃないか。僕もテントの外をときどき見たりしながら、寝袋のなかで持ってきた片岡義男『撮って、と被写体が囁く』(小学館文庫)を読み終える。片岡義男って最近何やっているのかな?この文庫も1998年に出たやつなんだけど、買ったまま本棚にあったのを今回持ってきたのでした。さすがに書いてあることは古い気がしましたが、楽しめました。
さて、雨も一向に止む気配がないし、もう8時なのでどうするか考えなくてはいけない。このまま涸沢で一日過ごして、明日山頂アタックを試みて、一気に帰るか。ま、山頂は今回あきらめて、下山して帰るか。(明日は天気が回復する見込とラジオでは天気予報を伝えていたのだけど)


結局、長男が下りたいというし、なんといっても僕の靴がトンでもないことになっているので、仕方なく上高地へ下りることに。結局、曇り空の中を登ってきて、テントを張って雨の涸沢カールに眠りに来たようなことになったのでした。うーむ。ま、それもいいけど。


ガムテープぐるぐるの靴で雨のなか涸沢カールの雪渓を下りるのはちょっと気を使ったけれど、靴が水を吸ってガムテープがほとんど利かなくなってきてしまったのが参った。何度も補修しつつ下りて、結局、横尾からはガムテープもビブラムの靴底も取ってしまってそのまま歩くことにした。いやはや。横尾からはまあ、ほとんど道は平になるんだけど。
17時前に上高地へ着き、沢渡の温泉で汗を流し、また夜の高速道路をコーヒーを3杯飲みながらはしって、家へ帰ることに。家にはまたしても深夜に。いや。疲れました。