『藤沢周平句集』(文芸春秋)を読了

bunshirou2006-04-21

雨です。というかざーっと雨が降ったかと思うとパタリと止んで、陽射しもあったかと思うと、また暗くなってきてざーっと雨が降る、という感じです。気象庁のレーダーで雨雲の様子を見ててても、次々と流れてきています。午後は少しましになるかも。あ、雷も鳴っていますね。

昨日コンビニに寄ったら、なんとiPodが売っているではないですか。nanoもshuffleも。いやはや。うちのiPodは相変らずハードディスクの調子が悪いままではありますが。まあ、年季ははいってるものではあるのですが。アップルの業績は第2四半期も好調らしいですね。

画像は一昨日だったか、母が畑で起こしてきたごぼう。このあたりでは「ごぼう」といわずに「ごんぼ」といいますけど。食卓にのっていますが、おいしいです。


藤沢周平全集第四巻』に続いて『藤沢周平句集』(文芸春秋)を読了。

    風出でて雨后の若葉の照りに照る
    桐の花踏み葬列が通るなり
    落葉松の木の芽を雨后の月照らす
    軒を出て狗寒月に照らされる
    メーデーを過ぎて貧しきもの貧し
    夜濯ぎの独り暮らしの歌果てず
    青蛙雷雨去りける月に鳴く
    水争う聲亡父に似て貧農夫
    日の砂洲の獣骨白し秋の川
    枯野雲迅し日が照り日がしぼむ
    枯野生れ枯野の町となりにけり
    繋がれし赤牛に繁く霰降る
    銃聲の何撃ちにけむ雪谷に
    初鴉病者は歸る家持たず
    雪の日の病廊晝も灯がともる
    落葉無心に降るやチエホフ讀む窓に
    故郷には母古雛を祭るらむ
    夏の月遠き太鼓の澄むばかり
    冬潮の哭けととどろく夜の宿
    野をわれを霙うつなり打たれゆく
    花合歓や畦を溢るる雨後の水
    舊友の髪の薄さよ天高し
    友もわれも五十路に出羽の稻みのる
療養中に作句が多いようですが、ひょいと抜き書きしてみましたら、次々と。俳句関係の随筆も載っていましたが、長塚節森澄雄も読んでみたくなりました。森澄雄は湖北を詠んだ句も多いようですし。