稲はどうして田んぼで育てるの?

部屋の掃除をしていたら、日本農業新聞の4月30日の記事がでてきました。田んぼと稲の関係の記事なんですが、HPに使おうと思って残しておいたのかも。以下はその要約です。

他の作物は畑で作るのに、稲だけは田んぼで作るのはなぜ?

もともと稲は、水と暑いところが大好きな植物で、東南アジアでは湿地や沼地に生えている。普通畑で栽培する作物は、長雨が続いたり、水をやり過ぎたりすると、酸素が足りなくなって根が腐るけど、稲は水の中でも茎や根に酸素を送る通り道がたくさんあって、葉っぱから酸素をもらえるので、水の中でも元気に育つんだね。

毎年同じ田んぼで植えているけど、連作障害は出ないの?

大昔から同じ田んぼで繰り返し稲を育てているけれども、連作障害がでないのは、川から引いてくる水のおかげなの。川は山から流れてくる間に、カリウムやカルシウム、マグネシウムなどたくさんの栄養分を溶かし込んで、栄養たっぷりの水が流れてくるから、連作障害の原因になる肥料のバランスが偏ることがないんだね。

さらに病原菌や害虫も水の中では酸素がなくていきられないから、連作障害も起きにくくなる。だから陸稲という畑で栽培する稲は三年もすれば連作障害が出てくる。

つまり田んぼの水は要らないものを洗い流して、必要なものを流し込んでいるんだね。だから田んぼにまったく肥料を入れなくても、ある程度の収量はとれるんだ。コシヒカリだと肥料を入れなくても、入れた時の半分くらいはとれるんだよ。

水の働きはまだあって、雑草も生えにくくしているしね。さらに畑なんかだと、風や雨で、よく肥えた土が流されたり飛ばされたりするけど、田圃は水や土が流されないように堰き止めてあるから、そういう心配もない。冷夏なんかの時も、いつもより深く水を張ることによって稲の冷害を防ぐことも出来る。水のある田んぼは小さな魚や昆虫のすみかにもなって、たくさんの命を守っているんだね。

以上要約。

・根が水の中に浸かっていても、葉っぱから酸素を取り入れて、元気に育つ。

・水が必要な栄養分を運んでくるので、肥料のバランスがくずれないので、連作障害も起きない。

農家にとっては基本的なことだけど、なかなかこういうこと学校では教えないよね。興味がないと調べることもないし、疑問にも思わない。そういうこと他にもたくさんあるんだろうなぁ。