春の嵐と藤沢周平

bunshirou2006-04-11

今日は雨と風。南東からの風が強い。苗代のトンネルが少し心配だが、農ポリのトンネルを押さえている竹が二本ほど抜けていたぐらいで、なんとか大丈夫そう。やれやれ。今どき、竹で苗代のトンネルをしている農家も少ないのじゃないか、近所の大きな農家もハウスでするかトンネルを作らない苗代にしたり、トンネルを作っているところも既製品の薄緑色の金属のポールタイプを使っているところがほとんどだし。うちは昔から使っている竹を大事に使ってはいるのだが、冬の間に点検をしていなかったので、やや長さの短くなったのも混じっていて、トンネルの高さが揃っていない。まあ、いいんですけどね。
写真は催芽した種籾。わかりにくいけど、白い芽が出ているのがわかりますかね、この状態で種まきします。

ここ最近春の田んぼ仕事が本格化してきて体が疲れているし、学校が始まって次男次女を早く寝ささないといけないこともあって、いっしょに早く蒲団にはいるのだが、たいてい子どもよりも早く寝てしまっていて、奥さんにあきれられている。夜の9時前に寝てしまっているのだから、夜中にふっと目が覚めたりして、枕元のライトをつけて、「藤沢周平全集第四巻」を読んでいるのだが、第四巻は武士が主人公の短編が集められている。これがね、どれもこれも素晴らしい。全集本なのでそこそこ重いのだが、腕が疲れると横を向いたり俯せになったりしながら読む。おもしろいのでどんどん読めてしまう。昨夜も夜中、風の音を聞きながら読んでしまった。「暗殺の年輪」「ただ一撃」「紅の記憶」「証拠人」「唆す」「恐妻の剣」「潮田伝五郎置文」「密夫の顔」「嚏」「十四人目の男」とここまで読んだのだが、初期の士道小説集ということですが、まあ、どれも完成度が高いです。っていまさら僕が言うことでもありませんが。なんでもっと早く読まなかったのかなぁ。もう20年以上前、夕刊フジに連載されていた山藤章二のイラストとエッセイが組み合わさった一群の作品。吉行淳之介山口瞳筒井康隆とか井上ひさしとかのシリーズがあって、そのどれかに山藤章二の挿し絵に藤沢周平が登場したんだよね、あれは誰の時だったのだろう。あれが藤沢周平と出会ったはじめだとおもうんだけど。あの時に読んでおけばよかったけど、若い時にはわからなかったかも。最近、関川夏央『おじさんはなぜ時代小説が好きか』なんて本もでてますね。